子宮内膜ポリープの日帰り手術体験談|手術中の鈍痛と、痛いと言えない怖さ
私が経験したのは、子宮内膜ポリープの1回目の日帰り手術です。当時の書類が残っていないため、正式な手術名や麻酔の種類は確認できません。私自身の記憶と公的機関の情報を分け、すべての方に同じ経過が起こると受け取られないように整理しています。診断や治療の代わりではなく、自分が受ける手術について医師へ確認するきっかけとしてお読みください。
頭の中は、深夜に放送が終わったテレビのような灰色のザーザーした状態。それなのに、指一本動かせず、声も出せず、まぶたも開けられないように感じました。痛みがあると伝えられないまま手術が進んでいくことに、怖さだけでなく、強い憤りも感じました。
ただし、麻酔の種類や、なぜその状態になったのかは確認できません。私がいちばん後悔したのは、怖がったことではなく、正式な手術名や麻酔、痛みを感じたときの伝え方を分からないまま手術へ進んだことです。

私が受けた1回目の日帰り手術について
私が最初に子宮内膜ポリープの手術を受けたのは、第1子を出産する前です。
当時、医師から「掻爬術(そうはじゅつ)」と説明を受け、日帰りで手術を受けたと記憶しています。
ただ、手術説明書や診療明細などの書類は残っていません。ずっと「掻爬術を受けた」と思ってきましたが、現在の私が確認できるのは、自分の記憶だけです。
そのため、この記事では正式な術式名を断定せず、私の記憶に残っている体験として書きます。
日帰りなら、軽い手術なのだと思っていました
1回目の私は、子宮内膜ポリープの手術方法や麻酔について、ほとんど知識がありませんでした。
当時住んでいた地域では、婦人科でそれなりに知られている病院でした。私も「ここなら大丈夫だろう」と思って受診しました。
医師から日帰り手術を提案されたときも、入院しなくてよいなら、その方が体にも気持ちにも負担が少ないのだろうと思いました。
仕事や普段の生活もあります。できるだけ短く、軽く済ませたいという気持ちがありました。
「有名な病院だし、先生がすすめる方法なら大丈夫だろう」
そう受け止め、正式な手術名や具体的な方法、麻酔について深く確認しないまま、手術を受けることを決めました。
怖くなかったわけではありません。ただ、何を質問すればよいかさえ、当時の私には分かっていませんでした。
子宮の奥に鈍痛が続き、音だけがはっきり聞こえていました
手術当日、私は麻酔を受けました。
麻酔を受けたあとの頭の中は、深夜に放送が終わったテレビのようでした。
灰色の画面に、ザーザーと砂嵐だけが流れているような、ぼんやりした状態です。
意識がはっきりしているとも、眠っているとも言い切れない感覚でした。
それなのに、音だけは不自然なほどはっきり聞こえていました。
医師や看護師さんの話し声。
私には医師が舌打ちをしたように聞こえた音。
そして、手術室に流れていたクラシック音楽のような旋律。
目は開けられないのに、耳から入ってくるものだけで、手術が続いていることが分かりました。
痛みも消えてはいませんでした。
鋭く一瞬だけ走る痛みではなく、手術を受けている子宮の奥に、重い鈍痛がずっと居座っているような感覚でした。
痛い。
今も痛い。
そう分かっているのに、指一本、自分の意思で動かせないように感じました。
声も出せません。
まぶたを開けることもできませんでした。
痛みを感じている私だけが、自分の体の内側へ閉じ込められているようでした。
「このまま続くの?」
「私が痛いことは、伝わっているの?」
頭の中では何度もそう思っていました。
怖かったです。
でも、あのとき感じていたのは、怖さだけではありません。
私はずっと痛いのに、それを伝えることも、手術を止めてほしいと訴えることもできない。そのまま自分の体に処置が続けられていくことに、強い憤りを感じていました。
ここで、病院や手術の良し悪しを医学的に判断したいわけではありません。
ただ、当時の私は、「痛いと言えない私を置き去りにしたまま、手術だけが進んでいく」と感じていました。
私は今でも、手術中の細かな順番や時間までは正確に思い出せません。
それでも、
灰色のザーザーした感覚、
子宮の奥に続いた鈍痛、
クラシック音楽のような音、
周囲の話し声、
そして何も伝えられなかった憤りは、
今も一つの場面として残っています。
・第1子を出産する前に受けた手術であること
・子宮内膜ポリープの日帰り手術だったこと
・当時「掻爬術」と説明されたと記憶していること
・麻酔を受けたこと
・子宮の奥に鈍い痛みが続いているように感じたこと
・周囲の会話や音楽が聞こえていたこと
・指や体、声、まぶたを自分の意思で動かせないように感じたこと
手元の書類がなく確認できないこと
・正式な手術名
・「子宮腔全面掻爬術」だったかどうか
・使われた麻酔の種類
・なぜ痛みを感じたのか
・なぜ体を動かしたり声を出したりできないように感じたのか
「麻酔が効かなかった」とは断定できません
この体験を振り返ると、「麻酔が効かなかった」と書きたくなることがあります。
ですが、現在の私には、使われた麻酔の名前も、その作用も確認できません。
麻酔には複数の方法があり、国立国際医療センターも、全身麻酔、脊椎麻酔、硬膜外麻酔など、それぞれ異なる方法を案内しています。
私が受けた麻酔がどれだったのか、なぜ会話や痛みを感じたのか、なぜ動けないように感じたのかを、今の私が推測して決めることはできません。
確認できるのは、次のことだけです。
- 私は麻酔を受けた
- 私には十分に効いていないように感じた
- 子宮の奥に鈍い痛みが続いているように感じた
- 周囲の会話や音楽が聞こえていた
- 指や体を動かしたり、声を出したり、まぶたを開けたりできないように感じた
そのため、この記事では「麻酔なしで手術された」「麻酔がまったく効かなかった」「薬の作用で体が動かなかった」とは書きません。
私に起きた医学的な状態を説明するのではなく、当時の私がどのように感じたかを、体験として残します。
手術後、看護師さんの会話を聞いて「ヤバイなんてもんじゃないから」と思いました
手術が終わると、私はストレッチャーに乗せられ、そのままエレベーターで病室へ戻りました。
付き添ってくれた看護師さんは2人いました。
エレベーターの中で聞こえた会話を、私は今でもはっきり覚えています。
「この患者さん、脂汗ヤバくない?」
「顔色も相当ヤバいね」
その声を聞きながら、私は心の中で思っていました。
「いやいや、ヤバイなんてもんじゃないから」
頭はまだぼんやりしています。体も思うように動かせず、声も出せません。
それでも、怒りだけははっきりしていました。
こんなにつらかったことを、起き上がれるようになったら全部ぶつけてやりたい。怒鳴り散らしてやりたい。
そのくらい、私は痛みと、何も伝えられなかった時間に憤っていました。
病室では、母が私の帰りを待っていました。
ストレッチャーに乗った私の顔を見た瞬間、母は血の気が引いたそうです。
あとになって、こう話してくれました。
「あまりに顔色が悪くて、顔面蒼白で、このまま二度と目を覚まさないんじゃないかと本気で心配した」
手術中の私がどのような医学的状態だったのかは、今も分かりません。
ただ、私自身は脂汗が出るほどつらく感じ、そばにいた看護師さんは顔色について話し、待っていた母も驚くほど、外から見ても普段とは違う状態だったことは覚えています。
体は戻っても、「もう二度と受けたくない」という気持ちは残りました
麻酔を受けたあとのぼんやりした感覚が薄れ、話せるようになったとき、私が心に誓ったのは、
「もう二度と、この病院には来るもんか」
「ここで出産なんて、絶対にするもんか」
ということでした。
これは、病院の対応や手術方法を医学的に評価した言葉ではありません。あのときの私に、それほど激しい怒りと怖さが残ったということです。
帰りは母に荷物を持ってもらいましたが、私は自分で歩くことができました。
帰宅してから少し横になり、その後はいつものように動けました。手術後の腹部の痛みも、私は感じませんでした。
体だけを見れば、日帰りで帰宅し、比較的早く普段の生活へ戻れたことになります。
けれど、私の中では、それで「軽い手術だった」ことにはなりませんでした。
薬を受けたあと頭は灰色にぼんやりし、体は一切動かせないように感じる。それなのに、子宮の奥の鈍痛と周囲の音だけは、はっきり分かる。
あの地獄のような時間だけは、もう二度と経験したくない。
そう心に誓ったことは、今も変わらない事実です。
約5年後、再び子宮内膜ポリープの手術が必要になったとき、最初によみがえったのも、この1回目の記憶でした。
だから2回目は、分からないまま同じように進まず、手術方法や麻酔について確認しようと思いました。
手術前に確認しておけばよかったこと
1回目の自分に戻れるなら、私は「大丈夫ですか?」だけではなく、もう少し具体的に質問します。
・正式な手術名
・どのような方法でポリープを取る予定か
・どのような麻酔を使う予定か
・手術中は意識がある予定か、眠った状態になる予定か
・痛みや苦しさを感じた場合、どのように伝えるか
・手術後、いつごろ起き上がり、帰宅する予定か
・帰宅時に付き添いや送迎が必要か
・帰宅後、どのような症状があれば病院へ連絡するか
麻酔の方法や日帰り・入院の扱いは、手術内容、本人の状態、医療機関の方針などによって異なります。
この質問をすべての人が同じ答えになるチェックリストとして使うのではなく、「自分の場合はどうなるのか」を確認するために使ってください。
一度に全部を覚えられないときは、質問をスマートフォンや小さなノートへ書いて持っていくと、診察室でも確認しやすくなります。
分からないことを質問するのは、医師を疑うことではありません。
自分が受ける手術を理解し、納得して当日を迎えるための準備だったのだと、今は思います。
1回目と2回目の違いは、総合記事にまとめています
約5年後、私は子宮内膜ポリープの手術をもう一度受けました。
2回目は、1泊2日で入院し、全身麻酔による「子宮鏡下子宮内膜ポリープ切除術」を受けています。こちらは当時の手術説明書などで正式名称と麻酔を確認できました。
ただし、「入院や全身麻酔なら必ず楽」「日帰り手術より優れている」という意味ではありません。
私の場合も、2回目は手術中の痛みを感じなかった一方で、麻酔後の回復につらさがありました。
1回目と2回目の違い、再びポリープが見つかってから手術を受けるまでの経緯は、総合記事でまとめています。
1回目の日帰り手術と、2回目の1泊2日・全身麻酔で、私が感じた負担の違いを整理しています。
→ 子宮内膜ポリープ手術を2回受けた体験と、日帰り・入院の違いを見る
2回目の入院当日や、全身麻酔から覚めたあとの体調を詳しく知りたい方は、1泊2日の入院手術の体験談をご覧ください。
よくある疑問
子宮内膜ポリープの日帰り手術は痛いですか?
私の場合は、麻酔を受けたあとも、手術中に子宮の奥へ鈍い痛みが続いているように感じました。
ただし、当時の正式な手術名や麻酔の種類が確認できないため、私の体験をすべての日帰り手術や掻爬術へ当てはめることはできません。
自分が受ける手術方法、予定されている麻酔、痛みを感じた場合の対応を、事前に医師へ確認してください。
日帰り手術では意識がありますか?
私の場合、頭の中は灰色のザーザーした画面のようにぼんやりしていましたが、手術中も周囲の会話や室内の音楽が聞こえていました。
ただし、日帰りか入院かという区分だけで、手術中の意識の状態を判断することはできません。予定されている麻酔と、手術中の意識についてどのように説明されているかを、受診先へ確認してください。
子宮内膜ポリープの日帰り手術では、どのような麻酔を使いますか?
麻酔には複数の方法があります。実際にどの麻酔を使うかは、手術や本人の状態、医療機関などによって異なります。
私の1回目の麻酔は書類が残っておらず、種類を確認できません。「私と同じ手術だから同じ麻酔」とは考えず、自分の予定を医師へ確認してください。
私が受けたのは「子宮腔全面掻爬術」ですか?
手元に手術説明書や診療明細が残っていないため、「子宮腔全面掻爬術」だったかは確認できません。
当時、医師から「掻爬術」と説明を受けたと記憶している範囲で書いています。この記事では、確認できない名称を正式な術式として断定しません。
まとめ|体は帰れても、痛いと言えなかった時間は残りました
私は、第1子を出産する前に、子宮内膜ポリープの日帰り手術を受けました。
- 当時「掻爬術」と説明を受けたと記憶している
- 麻酔を受けたあとも、子宮の奥に鈍痛が続いているように感じた
- 頭はぼんやりしていたが、周囲の会話や音楽は聞こえていた
- 指や体を動かしたり、声を出したり、まぶたを開けたりできないように感じた
- 正式な手術名と麻酔の種類は、書類がなく確認できない
帰りは自分で歩き、帰宅後は少し休むと、いつものように動けました。術後の腹部の痛みも感じませんでした。
それでも、日帰りで帰れたから軽い手術だったとは、私には思えませんでした。
頭の中は灰色にぼんやりしているのに、鈍い痛みと周囲の音だけははっきり分かる。
痛いと言いたいのに、指一本動かせず、声も出せない。
手術が終わっても、あの時間の中に自分の一部だけを置き去りにしてきたような感覚が残りました。
あの日の私は、怖くて、痛くて、そして何も伝えられないことに怒っていました。
でも、私がいちばん後悔したのは、怖がったことではありません。
正式な手術名、方法、麻酔、つらいときの対応を、分からないまま手術へ進んだことでした。
もし今、子宮内膜ポリープの日帰り手術を控えて不安になっているなら、その気持ちを大げさだと思わなくて大丈夫です。
分からないことをメモして、ひとつずつ医師へ確認する。それだけでも、知らないまま迎える怖さを少し減らせると思います。

自分が受ける手術について確認することも、自分を守る準備のひとつです。
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